キャリアラボ

キャリアに悩む帯同家族の味方 @indonesia

【7月コラム】~インドネシアの不思議:イドゥル・アドハ~

こんにちは!向です!
今月はインドネシアの文化を
深掘りするシリーズ、
インドネシアの不思議第2弾!
イドゥル・アドハについて取り上げます!

 

 

日本人の間では犠牲祭と言われている
祝日です。

 

さて、皆さんは
イドゥル・アドハについて
どのくらいご存知でしょうか?

 

私が調べたところによると
イドゥル・アドハとは
イスラム教の
「裕福な者は貧しい者へ施しを行う」
という教えに基づいて行われる行事で、
富裕層の人々は個人で家畜を購入し、
モスクに寄付します。
寄付された家畜は祝日当日にと殺され、
その肉は市民に分配されます。

 

ネットからの情報だとこれが限界...

 

ということで今回も前回に引き続き
友人のLidyaさんとそのご主人のYusufさんに
色々と聞いてみました~

 

寄付される動物たちは
雄でなければいけないの?

 

私の日本人の知り合いで
家畜を個人で寄付した方が
いらっしゃいました。
その方によると、家畜は雄である必要が
あるそうなのですが...
その正否を確認してみました!

 

雄である必要はないよ。
ただ家畜に課せられる条件
は他にたくさんあって
以下のような条件があるよ。
・大人であること
・永久歯が生えそろっていること
・妊娠していないこと
・母乳が出ないこと
・太くて立派であること
・視力がよいこと
・聴力がよいこと
・足の怪我がないこと

 

見た目だけでなく、視力や聴力に関する
条件まである点が興味深いですね。

 

当日のお祈りはいつもと違うの?

 

祝日当日の夜中から流れるお祈りの音で
眠れなかった方もいらっしゃるのでは
ないでしょうか?

 

普段は流れない時間からお祈りの音が
流れていた点に着目し、
質問してみました!

 

祝日の夜中から行われていたお祈りはいつもとは違ってTakbirというよ。
いつも流れているのはAdzanだよ。
このお祈りがあるのでレストランやコンビニすべてが朝の9時まで開店しないんだよ。

 

家畜の殺し方に何か決まりはあるの?

 

普通は家畜を殺した後に首を切り、血を抜くなどして食べられる状態までさばくけど、イドゥル・アドハのときは違うよ。
まずお祈りをして、生きた状態で首の頸動脈を切って、(家畜が苦しまないように一息でやります)血を出し切り、その後配る用に肉を分割していくよ。
家畜に対する心づかいとして恐怖心をあおらないようにナイフが家畜の目に触れないようにし、切れ味の良いナイフを使って家畜が苦しまずに済むようにするよ。
ちなみに1つのモスクに50頭近くの家畜が寄付されるので場合によっては3日程度かけて全家畜をさばくよ。

 

殺すのに1時間、皮をはぐのに3時間、
肉を小分けするのに3時間...
といったように1頭をさばくのに
かなりの時間を要するようです。

 

家畜を殺す人は決まっているの?

 

それぞれのモスクにと殺技術を持った者が数名いて、その人たちが家畜をさばくよ。
インドネシアでは必須ではないけど、決まりが厳しい国だとライセンスを持っていないとさばくことが許可されないよ。

 

家畜の値段はいくらなの?

 

その年によって多少の変動はあるもののだいたいこのくらいだよ。
牛:15~500juta
やぎ:2~7juta
羊:2~5juta

 

牛が断トツで高額ですね。
ジョコ・ウィドド大統領は34頭の牛を
各州に寄付していましたよね。

 

家畜はどこで購入されるの?

 

イドゥル・アドハが近づくと至るところで家畜の販売が開始されるよ。

 


私は祝日前にボゴールやバンドンに
行く機会がありましたが、
牛やヤギの販売を知らせる看板を
至る所で目にしました。

 

さばいた後に振舞われる定番の料理は?

 

と殺された家畜のお肉は
配る以外にその場で調理されるものも
あります。
その際の代表的な料理を
聞いてみました!

 

牛肉であれば、
rawon,rendang,tongseng
ヤギ肉であれば
sate kambing,rawaon,tonseng
羊肉であれば、
gulai,rawon,tongseng
が有名だよ。

 

私は貴重な経験として
モスクを訪れて
と殺シーンを生で拝見してみたい気持ちも
あったのですが、
結局怖くなってしまい断念...

 

イスラムの分け与えるという教えに
基づいた行事ではありますが、
自分が口にしているお肉が
どんな過程を経ているのか
知ることができるインドネシアの環境は
素敵だなぁと思いました。

 

貴重な文化体験として
ぜひお子さんとイドゥル・アドハについて
語り合ってみてはいかがでしょうか?

 

今月もお読みいただき
ありがとうございました~